つもり貯金は、買おうとしたものをやめて、その金額を「貯金したつもり」で数えていく方法です。コンビニでアイスを買おうとして、やめた。300円。それを書き留めるところから始まります。
私はこの言葉を前から知っていましたが、つもり貯金に特化したアプリが見当たらなかったので、2026年4月に自分で作りました。いまも記録を続けています。この記事では、11月1日までの135件の記録をもとに、やり方と、続かないときの工夫を書きます。
先に結論を書きます。
- やることは、買うのをやめた金額を書き留めるだけです。紙のメモでも始められます
- 書いた金額は、貯金の額ではありません。 私は58,329円を記録しましたが、そのお金を別にしてはいません
- 続かないときは、我慢を増やすより、一度決めれば済む「置き換え」を増やすほうが楽でした
つもり貯金とは
つもり貯金と家計簿の違いは、書くものです。
| 家計簿 | つもり貯金 | |
|---|---|---|
| 書くもの | 使った金額 | 使わなかった金額 |
| 分かること | お金の出入りの全体 | 我慢できた分だけ |
| 記録の性格(私の場合) | 後悔の記録 | 達成の記録 |
私は家計簿が続きませんでした。使った金額を書くと、後悔の記録になってしまうからです。我慢した金額なら、同じ記録でも達成の記録になります。
その代わり、つもり貯金では買ってしまった分が見えません。この弱点は、あとで書きます。
「貯金」と付いていますが、やり方はいろいろです。我慢した分を貯金箱や口座へ実際に移す人もいれば、記録するだけの人もいます。私は記録するだけです。
つもり貯金のやり方
手順は3つです。
- 書く場所を1つ決める(ノート、スマホのメモ、アプリなど)
- 買うのをやめたら、何をいくら分やめたかを書く
- 月に1回、合計を見る
私の実際の記録から、4件を抜き出します。
| やめたもの | 記録した金額 | 代わりにしたこと |
|---|---|---|
| コンビニのビニール傘 | 1,000円 | 会社の傘を借りた |
| コンビニのハンカチ | 510円 | 車に戻ってタオルを持ち出した |
| 帰りの電車代 | 240円 | 歩いて帰った |
| 駅のキオスクのコーヒー | 180円 | 家から持参した |
細かいところは、次のとおりです。
- 金額は、買おうとしていた値段をそのまま書きます。 安いものに変えたときは、差額を書きます
- お店も書いておくと、あとで役に立ちます。 どこで買いたくなることが多いかが見えてきます。私の記録では、コンビニが48件で最多でした
- 小さな金額でかまいません。 最も高かったのは通販で買うのをやめた血圧計の4,500円ですが、135件のうち104件は500円以下です
- その場で書けなくても、ためなければ大丈夫です。 私も、その場で書くときと、少しあとで書くときがあります。ただ、何件もためてから書くことはしていません。6月28日からあとの53件は、すべて24時間以内に書いていました
約7か月でどのくらいの記録になったか
2026年4月8日から11月1日までの記録は、135件で58,329円でした。月ごとの内訳は次のとおりです。
| 月 | 記録した金額 | 件数 |
|---|---|---|
| 4月(8日から) | 18,728円 | 41件 |
| 5月 | 7,430円 | 18件 |
| 6月 | 9,520円 | 24件 |
| 7月 | 2,360円 | 3件 |
| 8月 | 2,330円 | 10件 |
| 9月 | 11,480円 | 21件 |
| 10月 | 6,081円 | 17件 |
このほか、11月1日に400円の記録が1件あります。
お店や項目ごとでは、次の4つが多くなりました。
| 項目 | 中身 | 件数 | 金額 |
|---|---|---|---|
| コンビニ | アイスやお菓子、飲み物など | 48件 | 18,308円 |
| 駅のキオスク | 駅弁やお菓子、飲み物など | 10件 | 7,980円 |
| 地下鉄 | 通勤の電車をレンタル自転車や徒歩に変えた | 46件 | 6,670円 |
| 高速道路 | 高速道路をやめて一般道にした(休日の魚釣りなど) | 6件 | 6,460円 |
大きな買い物をやめたわけではありません。小さな金額が積み上がった結果です。
つもり貯金は意味がない?
検索すると「つもり貯金 意味ない」という言葉が出てきます。半分は当たっていると思います。
記録しただけでは、口座のお金は1円も増えません。それに、買ってしまった分はどこにも残りません。私の58,329円も、家計がそれだけ良くなったという意味ではありません。
私は、このお金を別にしていません。私にとってのつもり貯金は、節約したという実績を積んでいく記録です。それでも続けているのは、記録に3つの意味があるからです。
1つ目は、節約した事実を目で確かめられることです。記録がなければ、節約を繰り返しても結果は目に見えません。
2つ目は、買う前に考えるようになったことです。記録するものがあると無駄遣いを意識できて、買わずに済むようになりました。
3つ目は、自分の弱点が分かったことです。私は自分を「無駄遣いが多い人間」だと思っていました。ところが記録を見ると、普段は我慢できていて、崩れるのは仕事の出張が続いて疲れがたまったときでした。性格は直せなくても、条件なら対策を考えられます。
お金を増やす方法としてではなく、自分の節約を目に見えるようにする方法だと考えれば、続ける意味はあると私は思います。
記録を実際の貯金にするには
記録を実際の貯金にしたいなら、その分のお金を別にする必要があります。主なやり方は3つです。
| やり方 | 向いている人 |
|---|---|
| 我慢した分の現金を貯金箱に入れる | 現金で買い物をすることが多い |
| 月に1回、その月の合計を別の口座へ移す | カードや電子マネーで払うことが多い |
| 毎月決まった額を別の口座へ移す設定にして、記録は励みとして使う | 移すのを忘れがち |
私はどれもしていませんが、貯金そのものが目的なら、記録だけでは足りません。なお、私の作ったアプリは、お金を移したり口座に入金したりしません。
続かないときの工夫
ここからは、私の記録と、試してみた結果から書きます。
我慢を、置き換えに変える
記録を見返すと、性質の違う2種類の節約が混ざっていました。
| 我慢する節約 | 置き換える節約 | |
|---|---|---|
| 例 | コンビニでアイスをやめる | 通勤を自転車に変える |
| 判断するのは | 毎回 | 一度だけ |
| 疲れたときは | 崩れる | 崩れない |
我慢する節約は、コンビニの前を通るたびに判断が要ります。置き換える節約は、一度決めれば、あとは何も我慢せずに済みます。通勤の置き換えの記録は46件あり、件数ではコンビニの48件に次いで2番目です。
つもり貯金が苦しくなってきたら、我慢を増やすより、置き換えられるものを1つ探すのがよいと思います。月額サービスの解約も、一度で済む節約です。私も1件解約して、月966円を別に記録しています(上の58,329円には含めていません)。
崩れる場面を見つけて、先に決めておく
「続かない」のは、いつもではないかもしれません。私の場合は、疲れがたまったときに崩れていました。疲れているときに意志の力で我慢するのは、そもそも無理があります。
そこで、判断は元気なうちに済ませておくことにして、出張の案を3つ考えました。試した結果は次のとおりです。
| 案 | 試した結果 |
|---|---|
| コンビニに行かず、スーパーで買う | 実践した。ただ、買ったことに変わりはないので、記録には入れていない。品物も変わるので、差額も出しにくい |
| 飲み物やお菓子を家から持っていく | 駅で買うはずのコーヒーを家から持参して、180円を記録した日があった |
| お土産は買わないと決めておく | なるべく買わないようにできた。ただ、記録にはあまり残せていない気がする |
うまくいった工夫でも、全部が数字になるわけではありません。差額を出せないものは、無理に書かなくてよいと思います。
金額が少ない月があっても、やめない
7月と8月の記録は、どちらも2,000円台でした。宿泊の出張が多く、節約する機会が少なかったからです。気持ちが切れて止まったわけではなく、9月には11,480円に戻りました。
毎日書く必要もありません。約7か月のうち、記録がある日は81日で、2〜3日に1回です。買うのをやめた日だけ書けばよいので、書かない日があっても途切れたことにはなりません。
目標は、身近な金額にする
私の目標は船舶免許で、金額は10万円です。高い目標なので、約7か月たっても6割ほどで、なかなか達成に近づきません。もう少し身近な金額のものを目標にするとよい気がしています。
買ってしまった日のことは書かない
私のアプリには、買ってしまった分を書く欄がありません。書けば数字は正確になりますが、後悔が混ざって続かなくなるかもしれないからです。正確さより、続けやすさを選びました。
メモでつける場合も、買ってしまった日のことまで書かなくてかまいません。その代わり、さきほど書いたとおり、数字は実際より良く見えます。
書くことを減らす
書くのが面倒で続かないなら、書くことを減らします。何をいくら分やめたか、この2つだけでも記録になります。私の135件のうち、メモまで書いたのは15件だけです。
記録は、アプリでなくてもかまいません
つもり貯金は、紙のメモでも始められます。私がアプリにしたのは、我慢が数字になって積み上がっていくのを見たかったからです。
私の作った「節約記録アプリ」は、つもり貯金を記録する Android アプリです。無料で、画面の下に広告が出ます。買うのをやめたら、お店のジャンル・我慢したもの・金額を入れるだけで、今月の合計と月ごとの棒グラフが出ます。目標の名前と金額を決めると、何%まで進んだかも分かります。

このアプリがお金を移すことはなく、銀行口座との連携もありません。記録を励みに、実際の貯金はご自身で行ってください。
最初の5か月分の記録を詳しく振り返った話は、自分で作ったアプリに、自分の弱点を教えられた話に書きました。
この記事のアプリ:節約記録アプリ(紹介ページ)

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