AIとの会話を、担当ごとに5つに分けた — Claude Code を5つのセッションで回す

ノート1冊では追いつかなくなった

前の記事で、AIとの会話には「持ち時間」があること、そしてそれを引き継ぎノートでつないできたことを書きました。

その続きです。9月に入って、ノートだけでは追いつかなくなりました。

理由ははっきりしています。やることが増えたからです。

  • 公開した2本のアプリの様子を見る
  • 3本目のテスターとのやり取り
  • 4本目を作る
  • ブログを書いて公開する
  • 毎日の見回り(メール、コミュニティ、管理画面、広告、検索の順位)

これを全部、1つの会話でやっていました。

3日で、持ち時間の65%を使っていた

私が使っているのは Claude Code という道具です。AI(Claude)が私のパソコンの中のファイルを直接読み書きしながら作業してくれるもので、アプリのコードもブログの原稿も、同じ場所で扱えます。

この道具にも、1つの会話(セッション)に入る量の上限があります。2026年9月の時点で上限は100万トークン。その97%に達すると、それまでの会話が自動的に要約されます。 要約されれば、細かい経緯は薄れます。

実際に測ってみました。

やり方 1晩の消費 3日後
全部を1つの会話で 約19%(多い晩は40%近く) 65%

3日で3分の2。 4日目か5日目には要約が始まる計算でした。ならして1晩19%ほどですが、ビルドやブラウザ操作が続いた晩は、40%近く減ることもありました。

なお、これとは別に「5時間ごとの利用枠」という制限もあります。重い作業をすると、こちらは1回のやり取りで30〜40%動くこともありました。会話の持ち時間と、5時間ごとの利用枠は別の目盛りです。 私はしばらく、この2つを混同していました。

しかも、長い会話は1回のやり取りそのものが重くなります。 毎回それまでの全部を読み直すからです。終盤になるほど、短い質問にも待たされるようになりました。

詰まっていたのは、話題の混ざり方だった

ここで気づいたことがあります。

消えていく持ち時間の大半は、「いま関係のない話」に使われていました。

ブログの文章を直しているときにも、アプリのビルドのログも、テスターとのやり取りも、全部同じ会話の中に積み上がっています。AIは毎回それを読み直す。私が今日話したいのはブログのことだけなのに、です。

やることが増えたのが問題ではなく、全部を1本の線の上に並べていたのが問題でした。

9月19日、会話を4つに分けた

そこで、仕事の種類ごとに会話そのものを分けました。

最初は4つです。

会話 やること
統括 方針を決める、期日を管理する、引き継ぎノートを書く
定例巡回 毎日の見回りと記録
ブログ 記事を書く、下読みを反映する、公開する
アプリ開発 コードを直す、ビルドする、リリースする

そして2日後の9月21日、5つ目を足しました。 毎日の見回りの中でいちばん優先度が高いのはテスターとのやり取りで、それを見回りの担当がそのまま引き受けていました。そのやり取りが増えて、抱えきれなくなったのです。

会話 やること
相互テスト対応 テスターへの返信、テスト中のアプリの修正、期限の管理

今は、この5つを使い分けています。1人の相手と長く話すのをやめて、5つの窓口に分けたという感覚です。

分けるときに必要だった、3つの決まりごと

ただ会話を増やすだけでは、うまくいきませんでした。3つ決めてから回るようになりました。

① 誰がどのファイルを書くかを決める

同じファイルを2つの会話が同時に直すと、後から保存したほうで上書きされます。 先に書いたほうの作業は消えます。だから「このノートを書くのはこの担当だけ」と決めました。他の担当は読むのは自由、書くのは禁止です。

② 道具の取り合いを防ぐ

私のパソコンにブラウザは1つしかありません。2つの会話が同時にブラウザを操作すると、お互いの画面を奪い合います。使う前に「いま他は使っていないか」を私に確認させることにしました。

③ 残りが少なくなったら、自分から申告させる

これがいちばん効きました。持ち時間の70%を超えたら、区切りのいいところで「このセッションは残り30%です」と言ってもらう。 私が残量を見に行かなくてよくなりました。

結果:1晩10〜20%に収まった

分けたあとの消費量です。

やり方 1晩の消費
全部を1つの会話で 約19%(多い晩は40%近く)
担当ごとに分けたあと 1つあたり10〜20%

数字だけ見ると同じくらいに見えますが、意味が違います。分ける前の19%(多い晩は40%近く)は「全部入りの会話が1日で減る量」、10〜20%は「その日使った会話1つぶんが減る量」です。

ブログの担当は、記事を1本公開して下書きを3本読んだ晩でも18%でした。翌日もその続きから始められます。 自動要約の97%には、どの担当も届かなくなりました。

分けてみて分かった、もう一つのこと

副産物がありました。引き継ぎが「報告」に変わったのです。

担当ごとのノートの先頭に「統括に伝えること」という欄を作りました。作業が終わったら、そこに3行だけ書く。統括の会話がそれを読んで、全体の引き継ぎノートに反映する。反映が済んだら欄を空にする。

会社の朝礼と日報にそっくりです。私がやっているのは、方針を決めることと、公開ボタンを押す判断だけになりました。

同じ壁の前にいる方へ

Claude Code に限らず、AIとの作業が長くなってきて、会話が重い・すぐ制限に当たる、と感じている方へ。会話を分けるときの分け方には、コツが1つだけあります。

「話題」で分けるのではなく、「書き込むファイル」で分けてください。

話題で分けると境目が曖昧になり、結局どの会話でも同じ話をしてしまいます。このノートを書くのは誰かで分ければ、重ならないし、消し合いません。

私の場合、5つに分けたことで、毎日1時間ほどの作業が途切れずに進むようになりました。52歳、プログラミングの経験なし。それでも続けられているのは、たぶんこういう段取りのおかげです。

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